ミニマム法律学

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民訴法/ 平成24年度予備試験答案構成(信義則による遮断,既判力の時的限界,相殺の抗弁の審理順序,3ツイート)

(倒産法,要件事実,民訴法)

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◇信義則による遮断効
民訴法117/ 813/ 前訴で,~旨の主張は否定されているが,主文中の判断ではないので,既判力は及ばない(民訴法114条1項)。
もっとも,#後訴での当該主張が前訴の実質的な蒸し返しで_前訴で同じ主張が可能であった上_後訴でその主張をすることが相手方を不当に不安定な地位におく場合,そのような主張は,信義則上許されない。
[『工藤北斗の合格論証集 商法 民事訴訟法』(2014年8月)179頁-180頁(最判昭51・9・30),辰巳『趣旨・規範ハンドブック 民事系』6版523頁,R24予備Q1①,参照]

◇既判力の時的限界(相殺権)
民訴法118/ 814/ #相殺は_前訴の訴訟物たる請求権とは別個の債権を犠牲にするものなので_前訴請求権自体に内在・付着する瑕疵にかかる権利とはいえない。自己の別個独立の債権の消滅という不利益を伴い,行使するかは債権者の自由で,前訴で当然に提出すべき防御方法ともいえない。したがって,前訴既判力で遮断されない。
[司法協会『民事訴訟法講義案』再訂補訂版279頁,R24予備Q1②,参照]

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◇相殺の抗弁の審理順序
民訴法119/ 815/ 相殺の抗弁は,確定判決により,反対債権(自働債権)の不存在につき既判力を生じるので(民訴法114条2項),#債権消滅という別個の経済的損失を伴う。他方,弁済の抗弁は,理由中の判断で既判力は生じない(同条1項)。したがって,#被告の合理的意思を斟酌し,弁済の抗弁など他の攻撃防御方法から先に審理すべき。
[伊藤塾『試験対策問題集 民事訴訟法 論文5』(2011年11月)255頁(『民事訴訟法講義案235頁,282頁』),R24予備Q2,参照]

 

民訴法/ 補助参加; 独立当事者参加 - 140字法律学