12月分ツイート: 15(憲法3,行政法2; 民法2,商法1,民訴法7)

法律に関し、140字以内にまとめ、できる限り、①法的判断枠組み、②事実の分析・評価例に分けています (twitter.com, http://twpf.jp/right_droit)。

I'm squeezing legal writings into 140 characters. This is useful for me to know the essence of writings and motivates me to learn laws regularly.


2017年12月27日(1)

民法40/ 債権総論9/ 417/ 詐害行為取消権の要件は,①被保全債権が詐害行為前に存在していること,②債務者の無資力,③#詐害行為,④債務者の詐害意思,⑤受益者または転得者の悪意,⑥財産権を目的とする法律行為を債務者が行ったこと,である(民法424条1項2項)。③は,計数上は責任財産を減少しないが詐害性が認められる行為が問題。
[『基本から合格答案を即効で書けるようになる本』民事系57頁参照。法的判断枠組み(条文)。
 従来の判例は、不動産の売却は、価格が相当でも #詐害行為 になりうるとしてきた(大判明39・2・5民録12-133等)。現金に代わってしまうと、勝手に使われてしまう可能性が高まるからである。ただし、抵当権を消滅させるための弁済資金を調達することを目的とした不動産売却は詐害行為にならないとしたものがある(最判昭41・5・27民集20-5-1004)。他方、動産の相当対価での処分は、(改正破産法と同様、)取消しの対象とならないと考えるべきだろう(内田『民法Ⅲ』3版312頁、313頁参照)。https://twitter.com/right_droit/status/946040399717482497]


2017年12月26日(1)
行政法20/ 416/ 「行政庁の #処分」(行訴法3条2項)とは,公権力の主体たる国または公共団体が行う行為のうち,その行為によって,直接国民の権利義務を形成しまたはその範囲を確定することが法律上認められているものをいう。①公権力性,②法的効果,③外部性(国民の権利・義務に関わる効果をもつ),④成熟性(個別具体性)。
[『LEGAL QUEST行政法』3版214頁(最判昭39・10・29民集18-8-1809,大田区ゴミ焼却場設置事件。#公共施設の設置管理行為 たるゴミ焼却場設置行為につき、①#公権力性 が認められず、処分性が否定された。もっとも、#民事訴訟としての差止訴訟が可能だった事案。同書215頁)参照。#法的判断枠組み(#判例)。https://twitter.com/right_droit/status/945538584278216704]


2017年12月20日(1)
民法39/ 契約総論2/ 415/ 取消しと解除とは,#契約が遡及的に効力を失う点で同じである。しかし,前者は,#一応有効とはいえ_もともと瑕疵ある契約で,意思表示をした本人の保護の要請が強い。これに対し,後者は,#契約は完全に有効で_後発的な債務不履行により解除しうるものであり,解除前に取引をした「第三者」保護の要請が強い。
[内田『民法Ⅱ』3版100頁参照。法的判断枠組み(制度の比較)。]


2017年12月19日(1)
会社法73/ 414/ 株主総会と異なり,取締役会の瑕疵ある決議の効力は,会社法に規定がない。一般原則に従い,#このような決議は原則無効で,いつでも,誰から誰に対しても主張でき,決議無効_不存在確認訴訟を提起でき,他の訴訟中で理由として決議無効の主張可。画一的確定の要請から判決に対世効を認めるべき(838条を類推)。
[『LEGAL QUEST会社法』3版185頁参照。法的判断枠組み。]


2017年12月18日(3)
行政法19/ 413/ 判例は,病院開設許可につき周辺の医師等の原告適格を否定し,場外車券販売施設設置許可につき,周辺の医療施設開設者に原告適格を認め,周辺住民には否定。なお,不法行為法上,#良好な景観の恵沢を享受する利益は法律上保護に値し,公有水面埋立免許の差止訴訟につき,景観利益を有する住民に原告適格あり。
[『LEGAL QUEST行政法』3版231頁、232頁(最判平19・10・19判時1993-3。最判平21・10・15民集63-8-1711、サテライト大阪事件。最判平18・3・30民集60-3-948、国立景観訴訟、広島地判平21・10・1判時2060-3、鞆の浦訴訟)参照。事実の分析・評価例。]

民訴法91/ 412/ 既判力の作用場面:①#前訴と後訴の訴訟物が同一:例,貸金返還請求訴訟の敗訴原告による同一被告に対する同一貸金の返還請求訴訟。②#先決関係:前訴の主文判断が後訴の訴訟物の構成要件の一部をなす場合。③#矛盾関係:例,所有権確認訴訟の敗訴被告による,原告に対する同一不動産の自己の所有権確認訴訟。
[森『ベーシック・ノート民事訴訟法』新訂版(2006年)257頁参照。事実の分析・評価例。]

民訴法90/ 411/ 既判力の本質は,当事者が手続形成を行った,あるいは行うべきだったことによる #自己責任(当事者の手続保障)にある。それが訴訟上,#矛盾主張の禁止 としてあらわれる。判決は,主張_立証をなすべき当事者が自ら関与した結果作出されるものだから,当事者は判決内容に対し自ら関与した範囲内で責任を負う。
[森『ベーシック・ノート民事訴訟法』新訂版(2006年)257頁参照。法的判断枠組み。正当化根拠説。]


2017年12月17日(2)
民訴法89/ 410/ 当事者は,「#申立て」により訴訟物を,「#主張」により事実を,「#立証」により証拠を提示する。裁判官は,#証拠から事実を認定し,#事実から訴訟物の存否を判断して,申立てに対する結論を出す。このような #訴訟物_事実_証拠(申立て-主張-立証)という三段構造のどの段階で,各ルールが働くかの理解が重要。
[『例題解説 民事訴訟法(二)』法曹会92頁(設題 第8 処分権主義と弁論主義 その2)参照。法的判断枠組み(民訴法の各ルールの理解の仕方)。
 処分権主義は、申立て段階(訴訟物レベル)。弁論主義第1原則は、主張段階(事実のレベル)。弁論主義第2、第3原則は、立証段階(証拠のレベル)のルールである。]

民訴法88/ 409/ 弁論主義第1原則の適用がある事実は,当事者の主張なき限り,たとえ証拠上認められても,裁判所は,それが存在するものとして判決することはできない。相手方は,証拠上不利な事実が存在しても,#その事実があるとの主張がされない限り,その事実が認定され不利な判決を受ける心配はない(#不意打ち防止機能)。
[『例題解説 民事訴訟法(二)』法曹会86頁(設題 第8 処分権主義と弁論主義 その2)参照。法定判断枠組み(法原則が果たす機能)。]


2017年12月16日(1)
民訴法87/ 408/ 当事者が自己に不利益な陳述をした場合(#先行自白),その事実を相手方が援用すれば,自白となる。相手方が #援用 せずとも,裁判所はこれを斟酌しうる。当事者による事実提出で,当事者の責任は尽くされ,裁判所はいずれの当事者により事実が主張されたか問わず,その事実を判決の基礎となしうるからである。
[『民事訴訟判例百選』5版108頁(〔5〕最判平9・7・17判時1614-72)解説タテ2(従来の通説)参照。法的判断枠組み。主張共通の原則。]


2017年12月7日(3)
人権40/ 407/ 民主主義・個人主義の理念(民主主義的合理性)に照らし不合理な理由による差別は禁じられる。具体的に,憲法14条1項後段列挙事由による差別は,①#厳格審査,②#厳格な合理性の基準。列挙事由以外の事由による不合理な取扱いには,権利の性質の違いを考慮し,①,②,③#合理的関連性の基準 が使い分けられる。
[芦部『憲法』5版130頁・131頁、133頁、218頁等参照。法的判断枠組み(解釈)。
 #厳格な合理性の基準 とは、中間審査基準(189頁参照)のことで、それには、(1)立法目的が #重要 であることを要する基準(133頁、平等原則に関する)、(2)消極的・警察的規制につき裁判所が規制の必要性・合理性および同じ目的を達成できる・よりゆるやかな規制手段の有無を立法事実に基づいて審査する基準(218頁、経済的事由権に関する)、(3)より制限的でない他の選びうる手段の基準(LRAの基準、189頁、202頁、精神的自由権に関する)、が全部含まれる概念ではないだろうか。
 すなわち、#消極的・警察的目的 は、重要な目的の一例である。LRAの基準が適用される #表現内容中立規制 中の #時・所・方法の規制 も、基本的には #重要な立法目的 がなければ合憲とはいえないことになる、と考えられる(★自分なりに考えたことなので、あっているかどうかの保証はありません。★)。]

人権39/ 406/ 憲法14条1項後段は例示列挙だが,それらの事由による差別は,民主主義の理念に照らし原則不合理なものだから,合憲性審査につき,#人種_信条による差別には厳格審査基準,#性別_社会的身分・門地による差別には厳格な合理性の基準 を適用すべきである。#公権力側で合憲である理由を論証しなければならない。
[芦部『憲法』5版133頁参照。法的判断枠組み(解釈)。]

人権38/ 405/ 「社会的身分」(憲法14条1項後段)とは,#人が社会において一時的ではなく占めている地位で,#自分の力ではそれから脱却できず,それについて事実上ある種の社会的評価が伴っているものをいう。こう解することで,後段列挙事由は例示列挙で,特別の意味を認める解釈と整合する。「門地」とは家柄を意味する。
[芦部『憲法』5版135頁、133頁参照。法的判断枠組み(条文の文言の意味)。]


2017年12月6日(2)
民訴法86/ 404/ #弁論主義第1原則(主張原則)から導かれる主張責任は、当事者による争点の自覚的形成の促進,審判対象に関する事実面での枠組み設定権能の当事者への付与によって,#裁判所の審理の具体的範囲の設定,相手方の攻撃防御の具体的対象の明示による弁論機会の実質的保障,#不意打ち防止機能を有することになる.
[『民事訴訟法講義案』再訂補訂版119頁・201頁、藤田『講義 民事訴訟法』2版45頁「主張責任の適用範囲の実践的意義」、参照。法的判断枠組み。]

民訴法85/ 403/ 民事裁判の基礎となる訴訟資料の収集提出は,当事者の権能・責任(#弁論主義).①当事者が主張していない事実は,裁判の基礎にはできない(⇒#主張責任).②当事者の争わない事実は,そのまま裁判の基礎とする(#審判排除).③争いのある事実の証拠調べをする場合,原則,当事者が申し出た証拠によらねばならない.
[『民事訴訟法講義案』再訂補訂版118頁~121頁参照。法的判断枠組み(法原理の解釈)。]

11月分ツイート (12。行政法1,民法7,商法1,倒産法1,刑訴法2)

法律に関する文章を140字以内にまとめ、可能な範囲で、①法的判断枠組み、②事実の分析・評価に分けています (twitter.com,

http://twpf.jp/right_droit)。

I'm squeezing legal writings into 140 characters. I think it is useful to know what the essence of writings are, and that motivates me to learn laws regularly.

 

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2017年11月27日(2)
刑訴法44/ 402/ 訴因事実と訴因事実を比較し、#事実の共通性を前提に、両訴因が別訴で共に有罪になるとしたら二重処罰関係(それが許されない関係、#非両立関係)であり、これを回避するため別訴を許さず訴因変更により、一個の訴訟手続内で解決されるべきとき、「公訴事実の同一性」(刑訴法312条1項)が認められる。
 古江『事例演習 刑事訴訟法』初版175頁~177頁参照。[法的判断枠組み(私のまとめがあっているかどうか自信がありません。大澤・酒巻説(同書175頁L13あたり参照)になるのかなーと思います。)]

契約総論1/ 401/ 形式は2個以上の契約からなる場合であっても、#それらの目的とするところが相互に密接に関連付けられていて_社会通念上_契約のいずれかが履行されるだけでは契約を締結した目的が全体として達成されないと認められる場合には、一方の債務不履行を理由に一方の契約と併せて他方も解除することができる。
 最判平8・11・12民集50-10-2637(『判例プラクティス民法Ⅱ』〔152〕156頁)参照。[法的判断枠組み(判例)]


2017年11月24日(1)
刑訴法43/ 400/ 公判前整理手続後の公判で、#充実した争点整理や審理計画策定の趣旨を没却するような訴因変更請求は許されない。#検察官の権限濫用・信義則違反_帰責性が問題となる。#訴因変更請求を検討する契機があり_予備的にでも請求すべきだったにかかわらず_怠っていた場合、権限濫用・信義則違反と評価できる。
 『刑事訴訟法判例百選』10版〔56〕130頁判旨(東京高判平20・11・18高刑集61-4-6)、タテ2、131頁タテ3前半参照。[法的判断枠組み]


2017年11月22日(1)
/https://twitter.com/right_droit/status/933256525446987777
#Twitter どうやら、今月辺りから、半角英数の制限文字数が半分にカウントされる仕様になっているようである。 だから、条文引用だとか、かっこだとか、半角英数にすると、もっと盛り込める。句点・読点も半角にしようかなー!?
17:51 - 2017年11月22日

会社法72/ 399/ 解任の #正当理由(#会社法339条2項)は、取締役の職務遂行上の法令・定款違反行為、心身の故障、職務への著しい不適任等をいうが、#経営判断の失敗は含まない。#経営に冒険は不可避で_萎縮的な事後的評価は株主利益にならないし、#契約責任として原則_賠償範囲は残り任期報酬額に限られるからである。
 江頭憲治郎『株式会社法』3版369頁、434頁、『会社法判例百選』2版〔46〕(最判昭57・1・21判時1037-129)96頁・97頁タテ2等、R28②設問2(1)、参照。[法的判断枠組み(江頭教授の見解を参照⇔近藤光男教授、『経営判断』の失敗も解任の正当理由になるとする。)]


2017年11月20日(1)
行政法18/ 398/ 道路法42条の義務に鑑み、本件事故現場に大型貨物自動車が87時間放置され、道路の安全性を著しく欠如する状態であったにもかかわらず、土木出張所が、常時巡視体制をとっていなかったため、事故発生まで道路の安全性を保持する措置を全く講じていなかった状況下、道路管理の瑕疵(#国賠法2条1項)あり。
 最判昭50・7・25民集29-6-1136(『行政判例百選Ⅱ』6版〔244〕500頁)参照。[事実の分析・評価例]


2017年11月12日(1)
会社法71/ 397/ 一部の取締役に招集通知(会社法368条1項)を欠いた取締役会の決議は、原則無効だが、#その取締役が出席してもなお決議の結果に影響を及ぼさないと認めるべき特段の事情あるときは有効である。また、#代表取締役の解職について_当該取締役は_特別利害関係を有する者にあたる(369条2項)。
 R28①出題趣旨7頁(最判昭44・12・2民集23-12-2396、最判昭44・3・28民集23-3-645)参照。[法的判断枠組み(判例)]


2017年11月8日(2)
民法総則7/ 396/ 本人を、無権代理人と共に共同相続した場合、#追認権は性質上相続人全員に不可分に帰属するから、全員が共同行使しない限り、無権代理行為は有効とはならない。
この場合、無権代理人は信義則上追認拒絶できないが、#他の共同相続人の追認なき限り_無権代理人相続分の部分も当然には有効とならない。
 R2①、森圭司『SUPER論文講座民法Ⅰ』2版149頁・150頁、内田『民法Ⅰ』2版173頁・174頁(最判平5・1・21判タ815-121)等、参照。[法的判断枠組み(判例)]

民法総則6/ 395/ 無権代理人の本人相続、本人の無権代理人相続、単独相続でなく共同相続された場合を含め具体的に妥当な法律効果を確定するためには、#一応両者の地位の併存を認め、当該地位の利益状況により判断すべき。
もっとも、地位の併存を認めても、#無権代理人による追認拒絶は信義則上認められないと解する。
 R2①、森圭司『SUPER論文講座民法Ⅰ』2版149頁・150頁、内田『民法Ⅰ』2版171頁~173頁(最判平5・1・21判タ815-121)等、参照。[法的判断枠組み(判例)]


2017年11月5日(1)
法定債権5/ 394/ 本件ブルドーザー修理はA社依頼によるので、XはA社に修理代金債権を取得するから、修理によるYの利得はいちおうA社の財産に由来し、XはYにこの利得の返還請求権を有しないが、A社無資力のため、#その修理代金債権の全部・一部が無価値な限度で、Yの利得はXの財産・労務に由来するといえる。
 最判昭45・7・16民集24-7-909(『民法基本判例集』2版〔249〕282頁)参照。[事実の分析・評価。賃借人が賃借物の修理を依頼した場合、原則、修理は、賃借物の所有者の修理による利得に対し、直接の因果関係を認められないが、例外的に賃借人が無資力で、修理代金債権が無資力ならば、その限度で直接の因果関係が認められる、という法的判断枠組み(規範)を定立しているのであろうか?]


2017年11月3日(1)
破34/ 393/ 破産財団に属する手形に商事留置権を有する者は、破産手続開始決定後も留置権能を有し、破産管財人からの返還請求を拒める。なぜなら、#破66条1項は当然には商事留置権者の有する留置権能を消滅させる意とは解されず、他の先取特権者に対してはともかく、破産管財人に対してそう解せるからである。
 最判平10・7・14民集52-5-1261(『倒産判例百選』5版〔52〕106頁)参照。[法的判断枠組み(条文の解釈)]


2017年11月2日(1)
契約法3/ 392/ 民法557条は解約手付に関する任意規定だから、当事者が明示・黙示に反対の合意をした時はその適用がない。しかし、#違約手付の合意と解約手付の合意とは十分両立する。
したがって、たとえ売買契約書の手付条項が違約手付だとしても、これをもって民法の規定に対する反対の意思表示とはならない。
 最判昭24・10・4民集3-10-437(『民法基本判例集』2版〔197〕226頁参照)。[法的判断枠組み、および、事実の分析・評価]


2017年11月1日(2)
法定債権4/ 391/ XはYの要請により已むを得ず普通の貸金をしたに過ぎず、#Xに多少の不法的分子があったとしても、はなはだ微弱で、#これをYの不法に比すれば問題にならぬ程度である。ほとんど不法はYの一方にあるといってもよい程のもので、既に交付された物の返還に関する限り民法90条も708条も適用なし。
 最判昭29・8・31(『判例プラクティス民法Ⅱ』〔277〕281頁)、民法R28①設問2小問(1)、参照。[事実の分析・評価例]

民法総則5/ 390/ 賭博行為は公の秩序・善良風俗に甚だしく反し、賭博債権が直接・間接に満足を受けるのを禁止すべきは法の強い要請。債務者の異議なき承諾による抗弁喪失制度の債権譲受人の利益保護要請を上回る。したがって、#債務者に信義則に反する行為など特段の事情なき限り、債務者は公序良俗違反無効を主張可。
 最判平9・11・11(『判例プラクティス民法Ⅰ』〔60〕66頁)、R28①設問2小問(1)、参照。[法的判断枠組み(判例)]


10月分ツイート(40。憲法4、/民法2、民訴法25、倒産法3。/刑法6)

140字行政法 (1/8/2018 修正)

行政法に関する文章を、140字内にまとめ(Twitter,

http://twpf.jp/right_droit)、可能な範囲で、①法的判断枠組み、②事実の分析・評価に分けています。
そのほか、補足説明等を、[ ]内の文章に記載しています。

間違い等のご指摘いただけたら有難いです、よろしくお願い致します。
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目次
[総論]
〔序説〕
〔行政組織法〕 ■国家行政組織 ■地方行政組織
行政法の基本原理〕 ■法律による行政の原理 ■適正手続の原理 ■信義則・信頼保護原則 ■その他の一般原則

[行政過程論(行政作用法)]
〔行政作用〕 ■行政基準 ■行政行為 ■行政契約 ■行政指導 ■行政計画
〔行政の手段・制度〕 ■行政調査 ■その他の情報収集制度 ■公文書管理制度 ■情報公開制度 ■個人情報保護制度 ■義務履行確保制度 ■即時強制

[行政救済法]
行政不服審査法〕 ■
行政訴訟法〕 ■概説 ■取消訴訟 ■無効確認訴訟
〔国家保障〕 ■国家保障 ■国家賠償法 ■損失補償 ■国家保障の谷間

ーーーーー
[総論]
行政法の基本原則〕 ■信義則・信頼保護原則
■信義則・信頼保護原則
行政法7/ 91/
地方公共団体が、基本的義務に反し既に具体的権利として発生している国民の重要な権利に関し、法令に違反し行使を積極的に妨げる一方的・統一的取扱いをし行使を著しく困難にし消滅時効にかからせた極めて例外的場合、当該公共団体に時効主張を許さずとも、国民の平等的取扱い理念に反しない。#地自法
『基本から合格答案を即効で書けるようになる本』公法系(平成26年1月)160、161頁、最判平19・2・6、参照。[事実の評価例(判例)]

〔行政組織法〕 ■地方行政組織
■地方行政組織



[行政過程論(行政作用法)]
〔行政作用〕 ■行政行為
■行政行為

●行政行為の定義

[・行政行為とは、行政作用のうち、具体的事項について対外的な法効果をもってなす権力的行為である。個別の実定法では、命令、禁止、許可、免許、承認、更正、決定、裁決等のさまざまな名称で用いられている。一般法的には、「行政の処分」(行手法2条2号、行審法1条2項、行訴法3条2項)とか、「行政処分」(地自法242条の2第1項2号)の概念がほぼこれに相当する。

 ただし、争訟法上の「処分」概念には、権力的事実行為も含むほか(行審法46条、47条、59条。旧行審法2条1項参照)、「行政庁の処分その他公権力の行使」(行訴法3条2項)を包括する広義の意味で用いられることが多く、具体的規律をする行政立法を包含するなど、必ずしも行政行為の概念とは一致しない。もっとも、「処分」ないし「行政処分」の語を、行政行為と同じ意味で用いることがある。]

 

行政法21/ 422/ #行政行為 とは,行政作用のうち,具体的事項について対外的な法効果をもってなす権力的行為である。個別実定法の,命令,禁止,許可,免許,承認,更正,決定,裁決等の名称に該当する。一般法的には,「行政の処分」(行手法2条2号,行審法1条2項,行訴法3条2項),「行政処分」(地自法242条の2第1項2号)にほぼ相当。

[『LEGAL QUEST行政法』3版64頁参照。法的判断枠組み(定義、条文)。]

 

行政法22/ 423/ 争訟法上の「#処分」概念は,#権力的事実行為 も含み(行審法46条,47条,59条),「行政庁の処分その他公権力の行使」(行訴法3条2項)と包括して用いることが多く,#具体的規律をする行政立法 を含むなど,必ずしも行政行為概念と一致しない。もっとも,処分,行政処分を,#行政行為 と同じ意味で用いることあり。

[『LEGAL QUEST行政法』3版64頁、65頁参照。法的判断枠組み(文言の意味、条文)。]


行政法15/ 286/
行政行為は根拠規範の個別事案への法適用結果であり、行政庁の判断は、①法文の意味の確定、②事実認定、③当該事実への法適用(法への事実のあてはめ)、④実際にどのような行政行為を行うかの決定、という過程を経る。①②は裁判所判断が優越し、#③④段階についてのみ行政に終局的に委ねられ得る。
『LEGAL QUEST行政法』3版108頁参照。[法的判断枠組み(基礎的な説明)]

行政法16/ 287/
事実への法適用(法への事実の包摂)につき、行政庁の判断に終局性が認められる場合を #要件裁量(ただし、覊束裁量、法規裁量)、実際にどのような行政行為を行うかにつき終局性が認められる場合を #効果裁量という。#いつの時点で行うかの裁量、#いかなる手続を経て行うかの裁量の余地もある。
『LEGAL QUEST行政法』3版108頁~110頁参照。[法的判断枠組み(法概念の基礎的説明)]

行政法17/ 288/
法への事実の包摂につき、#不確定な法概念でもそれだけで要件裁量は認められない。通常人の経験則や社会通念により客観的に認定しうる場合は除く。#専門技術的・政治政策的判断も要する場合に認められうる。その場合も、司法審査を免れる自由裁量(便宜裁量)でなく、覊束裁量(法規裁量)と解する。
『LEGAL QUEST行政法』3版109頁参照。[法的判断枠組み(法律要件についての行政庁の裁量)]


行政法1/ 33/
裁量基準は、法律が与えた裁量の範囲内で合理的でなければならず、法律の趣旨・目的を逸脱した不合理なものであれば、それに従ってなされた行政処分も違法となる。もっとも、ある特定のケースへの機械的適用が、かえって法律の趣旨・目的を損なうような場合、個別的な特殊性への配慮を要する。#行政法
『事例研究 行政法』2版350頁、351頁参照。[法的判断枠組み]


行政法14/ 285/
被侵害利益が重大か、多数人の利益調節を要する場合、原告の権利保護の見地から、裁量判断の逸脱・濫用につき審査密度を高める必要がある。①#重要な事実の基礎を欠くか、②考慮不尽、他事考慮、事実評価の不合理により、#判断内容が社会通念に照らし著しく妥当性を欠くならば、違法であると解する。
『基本から合格答案を即効で書けるようになる本』公法系168頁(最判平18・11・2民集60-9-3239、小田急訴訟本案判決。『事例研究 行政法』2版56頁)参照。[法的判断枠組み(裁量について判断過程審査を行うべき場合、および、審査基準)]

 

[行政救済法]
行政訴訟法〕 ■概説 ■取消訴訟 ■無効確認訴訟
■概説

行政訴訟の類型

[・行政訴訟の類型には、抗告訴訟、公法上の当事者訴訟、民衆訴訟、機関訴訟がある(行訴法2条)。前二者は、一般の民事訴訟と同様、国民の権利・利益の救済を目的とする #主観訴訟 である。後二者は、行政の適正な運営の確保を目的とした特殊な訴訟で、#客観訴訟 と言われる。

 ある土地について収用裁決(土地収用法47条の2)を受けた場合に、その採決の無効を前提に提起する当該土地の所有権確認訴訟などを、特に #争点訴訟 という(行訴法45条参照)。]


取消訴訟 ●処分性 ●原告適格取消訴訟の審理

処分性

[・判例によれば、「行政庁の処分」(行訴法3条2項)とは、公権力の主体たる国または公共団体が行う行為のうち、その行為によって、直接国民の権利義務を形成しまたはその範囲を確定することが法律上認められているものをいう。これを分析すると、当該行為に、①公権力性、②法的効果、③外部性(国民の権利・義務に関わる効果をもつ)、④成熟性(個別具体性)、があることが要件とされていると解される。]

 

行政法20/ 416/

「行政庁の #処分」(行訴法3条2項)とは,公権力の主体たる国または公共団体が行う行為のうち,その行為によって,直接国民の権利義務を形成しまたはその範囲を確定することが法律上認められているものをいう。①公権力性,②法的効果,③外部性(国民の権利・義務に関わる効果をもつ),④成熟性(個別具体性)。

[・『LEGAL QUEST行政法』3版214頁(最判昭39・10・29民集18-8-1809,大田区ゴミ焼却場設置事件。#公共施設の設置管理行為 たるゴミ焼却場設置行為につき、①#公権力性 が認められず、処分性が否定された。もっとも、#民事訴訟としての差止訴訟が可能だった事案。同書215頁)参照。#法的判断枠組み(#判例)。]

 

原告適格
行政法12/ 救済法/ 150/
「法律上の利益を有する者」(#行訴法9条1項)とは、当該処分で自己の権利または法律上保護された利益を必然的に侵害される者をいう。当該処分の根拠法令が不特定多数者の具体的利益を専ら一般的公益に吸収解消させるにとどめず、個々人の個別的利益としても保護するものならば、上記利益にあたる。
最大判平17・12・7民集59-10-2645(小田急訴訟大法廷判決)『行政判例百選Ⅱ』6版〔177〕参照。[法的判断枠組み(判例。条文の文言の意義)、R21②]

行政法13/ 救済法/ 151/
本件都市計画事業認可の根拠法令たる都市計画法の趣旨・目的に鑑み、事業地の周辺地域居住住民に対し、違法事業起因の騒音、振動等の健康・生活環境に係る著しい被害を招かないという具体的利益が保護されている。被害の内容、性質、程度等に照らし、この利益は一般的公益に吸収解消し得ない。#行訴法
最大判平17・12・7民集59-10-2645(小田急訴訟大法廷判決)『行政判例百選Ⅱ』6版〔177〕参照。[事実の分析(一つの根拠法令の分析。法的判断枠組みの定立ではなく、具体的利益が、法律上保護された利益ないし「法律上の利益を有する者」(行訴法9条1項)の要件にあたるかの、前提としての事実として法令の分析)、R21②]


行政法8/ 140/
競輪場外施設設置等により周辺住民らに生じ得る被害は、交通、風紀、教育等の生活環境悪化であり、直ちに生命・身体の安全・健康被害、著しい財産損害は想定できない。生活環境利益は基本的に公益であり、明白な手がかり規定なき限り、法が個別的利益としても保護する趣旨を含むとはいえない。#行政法
最判平21・10・15民集63-8-1711『行政判例百選』Ⅱ6版〔178〕判旨(i)参照。[事実の評価例]

行政法9/ 141/
競輪法施行規則15条1項1号の位置基準は、業務上支障が具体的に生じうる医療施設等が健全静音な環境で円滑に業務を行える利益を、個々の開設者の個別的利益として保護する趣旨を含むといえるので、当該場外施設の設置等に伴い著しく業務上支障を生じうる区域の開設者は、原告適格を有する。#行政法
最判平21・10・15民集63-8-1711『行政判例百選』Ⅱ6版〔178〕判旨(iii)参照。[事実の評価例]

行政法10/ 142/
位置基準に基づき医療施設等の開設者が原告適格(#行訴法9条1項)を有するかは、当該場外施設が設置運営された場合に規模、周辺交通等の地理的状況等から合理的に予測される来場者の流れや滞留状況等を考慮し、上記のような区域にあるかを距離・位置関係を中心に社会通念に照らし合理的に判断する。
最判平21・10・15民集63-8-1711『行政判例百選』Ⅱ6版〔178〕判旨(iii)参照。[法的判断枠組み(判例)]

行政法11/ 143/
競輪法施行規則15条1項4号の周辺環境調和基準が場外施設周辺の居住環境との調和を求める趣旨を含むとしても、基本的に用途の異なる建物混在を防ぎ都市環境の秩序ある整備を図る一般的公益保護規制である。周辺居住者等の具体的利益を個々人の個別的利益として保護する趣旨は読み取れない。#行政法
最判平21・10・15民集63-8-1711『行政判例百選』Ⅱ6版〔178〕判旨(iv)参照。[事実の評価例]


取消訴訟の審理
行政法6/ 90/
後行処分の取消訴訟で先行処分の違法を主張できるか(#行訴法14条 参照)。
この点、①先行処分と後行処分とが一体的に同一目的実現を目指し、結合し効果を産むものならば、②先行処分の取消しについて争う手段の実効性・合理性(手続保障)を考慮し、違法性の承継を認め、主張を許すべきである。
『基本から合格答案を即効で書けるようになる本』公法系(平成26年1月)182~184頁、最判平21・12・17、参照。[法的判断枠組み]

 


〔国家補償〕 ■国家補償 ■国家賠償法 ■損失補償 ■国家保障の谷間
■国家保障

 
国家賠償法
行政法2/ 82/
「公権力の行使」(#国賠法1条1項)には、国または公共団体の私経済作用と国賠法2条の適用対象たる公の営造物の設置管理を除くすべての活動が含まれる。非権力的作用たる行政指導や国公立学校の教育活動も該当する。同要件に該当せずとも、民法上の不法行為に該当すれば損害賠償責任が認められる。
『LEGAL QUEST 会社法』3版296頁参照。[法的判断枠組み(文言解釈)、および、事実の評価例]

行政法3/ 83/
行政が法によって人の権利利益の制約根拠を与えられている、法律に行政の原理の下では、#国賠法 上の違法性は、加害行為の態様に着目すべきであり、違法か否かは、職務上通常尽くすべき注意義務の違反を基準とすべきである。被侵害利益と侵害行為態様とを相関的に判断する民事不法行為法とは異なる。
『LEGAL QUEST 会社法』3版299頁、300頁参照。[法的判断枠組み(国賠法上の違法性)]

行政法4/ 84/
規制権限不行使は、根拠法令の趣旨目的、権限の性質等に照らし、具体的事情の下、その不行使が許容される限度を逸脱し著しく合理性を欠くと認められるときに不行使よる被害者との関係において、#国賠法1条1項 の適用上違法となる。危険の存在、予見可能性、回避可能性、期待可能性等が考慮される。
『LEGAL QUEST 会社法』3版316頁(最判平16・10・15民集58-7-1802)参照。[法定判断枠組み(違法性の判断基準)]

行政法5/ 85/
#国賠法2条1項 の設置管理の「瑕疵」とは、通常有すべき安全性を欠いていることをいう。無過失責任であるが、損害の発生の予見可能性と回避可能性が考慮され、責任が否定されうる。瑕疵は、当該営造物の構造、用法、場所的環境および利用状況等諸般の事情を総合考慮して具体的個別的に判断される。
『LEGAL QUEST 会社法』3版323、325頁、最判昭45・8・20民集24-9-1268(高知落石事件、百選Ⅱ243)、最判昭53・7・4民集32-5-809(道路防護柵子ども転落事件)、参照。[法的判断枠組み(判例)]

行政法18/ 398/
道路法42条の義務に鑑み、本件事故現場に大型貨物自動車が87時間放置され、道路の安全性を著しく欠如する状態であったにもかかわらず、土木出張所が、常時巡視体制をとっていなかったため、事故発生まで道路の安全性を保持する措置を全く講じていなかった状況下、道路管理の瑕疵(#国賠法2条1項)あり。
最判昭50・7・25民集29-6-1136(『行政判例百選Ⅱ』6版〔244〕500頁)参照。[事実の分析・評価例]

■損失補償


■国家保障の谷間

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End of the writings.

参照文献:
☆辰巳『趣旨・規範ハンドブック』。『判例百選』、『重要判例解説』、LEX/DB。『基本から合格答案を即効で書けるようになる本』公法系。『判例プラクティス』。受験新報。等。

☆『事例研究 行政法』、『LEGAL QUEST行政法』。

 

10月分ツイート(40。憲法4、/民法2、民訴法25、倒産法3。/刑法6)

法律に関することを、140字以内にまとめ、可能な範囲で、①法的判断枠組み、②事実の分析・評価に分けています( twitter.com, http://twpf.jp/right_droit)。 I'm squeezing legal writings to 140 characters.I think it is useful to know what the essence of writings are, and that motivates me to learn laws regularly.

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関連/ 平成28年度民事系第3問、関連(未完)。
設問1
権利能力なき社団 https://goo.gl/PKM17F
代理権 https://goo.gl/jtawVb
多数当事者訴訟 https://goo.gl/hm9Ncz6
主観的追加的併合 https://goo.gl/mkNRix
設問2
訴えの利益等 https://goo.gl/NtGo7t
設問3

関連/ 平成18年度倒産法第1問、関連(未完)
設問2
https://goo.gl/CwvrxL

関連/ 平成18年度倒産法第2問、関連(未完)
無償行為否認
設問1
https://goo.gl/q5E4Cn

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▼以下、時系列で、ツイート掲載。
2017年10月27日(1)
民法総則4/ 389/ 弁済供託の供託物の取戻請求権は消滅時効の起算点は、供託の基礎となった債務につき紛争解決などで不存在が確定するなど、#供託金が免責効果を受ける必要の消滅時(民法166条1項参照)。弁済供託は民法上の寄託契約の性質を有するから、供託金の払戻請求権の消滅時効は、10年(167条1項)。
 最判昭45・7・15民集24-7-771(『判例プラクティス民法Ⅰ』〔213〕222頁)参照。[事実の評価・分析。
 法的三段論法の大前提たる法的判断枠組みか?小前提たる事実の分析・評価かに振り分けづらい場合がある。
 別に振り分けなくてもいいのだろうが、そうなると法的三段論法で書けない。もっとも、こうした細かな論点は法的三段論法で書かずともいいのかもしれない。論文問題の中心となるテーマ・論点で法的三段論法を使えばいいんだろうな?
 よくわからないが、とりあえず、法的な文章・命題をどちらかに振り分けることを続けていこう(2017年10月27日)。]


2017年10月26日(4)
民訴法84/ 388/ 共同訴訟人間の当然の補助参加関係理論は、共同訴訟人の一人による訴訟行為が他の共同訴訟人のためにもされたと見て、紛争の統一的解決を図る。しかし、補助参加の利益があっても、補助参加の意思まで擬制できないし、#そもそも各共同訴訟人と相手方間の請求を矛盾なく判断させるための制度でもない。
 『民事訴訟判例百選』5版〔95〕201頁参照。[法的判断枠組み(兼子説への批判)]

民訴法83/ 387/ 訴訟経済や統一的紛争解決を強調し、一人の共同訴訟人がある主張をし、他の共同訴訟人がこれと抵触する行為を積極的にしていない場合、他の共同訴訟人に有利であるかぎり、#共同訴訟人間に主張共通を認める見解もある。しかし、通常共同訴訟は紛争の統一的解決を要求しないし、民訴法39条に反する。
 『民事訴訟判例百選』5版〔95〕201頁参照。[法的判断枠組み(新堂説への批判)]

民訴法82/ 386/ 共同訴訟人の一部が提出した証拠は、援用の有無にかかわらず他の共同訴訟人についても事実認定の資料にできる(#共同訴訟人間における証拠共通の原則)。弁論・証拠調べが原則、共通の期日で行われ、#自由心証主義の下で1つの歴史的事実につき異なる事実認定をするのは不可能・不自然だからである。
 『民事訴訟判例百選』5版〔95〕200頁、201頁参照。[法的判断枠組み]


民訴法81/ 385/ 通常の共同訴訟では、共同訴訟人の一人のする訴訟行為は他の共同訴訟人のために効力を生じないのであって、共同訴訟人間に共通の利害関係が存するときも同様。したがって、#共同訴訟人が相互に補助するためには_補助参加の申出を要する。そうしなければ、#明確な基準なく_訴訟を混乱せしめるから。
 最判勝43・9・12民集22-9-1896(『民事訴訟判例百選』5版〔95〕200頁)、R28③、参照。[法的判断枠組み(当然の補助参加の理論の否定)]


2017年10月24日(3)
民訴法80/ 384/ 控訴裁判所裁判長は控訴事件の口頭弁論開始前に控訴状に民事訴訟費用等に関する法律所定の印紙貼用(ちょうよう)なきとき、相当期間を定め追貼を命じ、従わないときは控訴状却下できるが(#民訴法288条・137条2項)、#いったん口頭弁論を開始した後は_控訴裁判所が判決で控訴を却下すべき。
 大決昭14・3・29民集18-6-365(『民事訴訟判例百選』2版〔55〕130頁)参照。[法的判断枠組み(条文解釈)。
 『民事訴訟法講義案』再訂補訂版331頁参照。控訴状の送達費用を払わない場合は、289条2項かっこ書なんだ。細かな違いだなー。]

民訴法79/ 383/ 裁判所が法律問題指摘義務に反し指摘しなかった場合、#その法的観点による後訴は遮断されないが、評価規範として勝訴した相手方との利益考量を要し、#後訴原告が前訴で主張し得なかったことに無過失を要する。
本件では、亡Aの買得事実が争われ、相続による共有持分主張につき無過失とはいえない。
判例講義民事訴訟法』〔173〕259頁(最判平9・3・14判時1600-89)参照。[法的判断枠組み、および、事実の評価・分析]

民訴法78/ 382/ Xは前訴で、#本件土地の売買・取得時効による所有権のみ主張し、事実審口頭弁論終結時以前に生じていたA死亡による相続の事実を主張しないまま、請求棄却判決が確定したのだから、Xが本訴で相続による(所有権の一部たる)#共有持分の取得を主張することは_前訴判決の既判力に抵触し許されない。
 最判平9・3・14判時1600-89(『判例講義民事訴訟法』〔173〕258頁、『民事訴訟判例百選』5版〔A27〕261頁等)参照。[事実の分析・評価]


2017年10月23日(3)
民訴法77/ 381/ Y社設立がA社の債務支払免脱目的の法人格濫用なら、XはAへの判決内容たる損害賠償請求をYに行える(法人格否認法理)。しかし、#権利関係の公権的解決・迅速確実な実現のため手続の明確・安定を重んずる訴訟手続・強制執行手続では_手続の性格上Aへの判決の既判力・執行力をYに拡張できない。
最判昭53・9・14判時906-88(『民事訴訟判例百選』5版〔88〕186頁)参照。[法的判断枠組み(法人格否認の法理の訴訟手続・執行手続への拡張の可否、既判力・執行力の客観的範囲)]

民訴法76/ 380/ 不真正連帯債務者中の一人と債権者間の確定判決は、他の債務者に効力(#反射効)を及ぼさない。民訴法114条2項により確定判決の既判力が相殺のために主張された反対債権の存否につき生ずる場合も同様。他の債務者と債権者間の訴訟で判決の基礎とするためには、相殺が実体法上有効との認定判断要。
 最判昭53・3・23判時886-35(『民事訴訟判例百選』5版〔89〕188頁)参照。[(法的)事実の分析・評価]

民訴法75/ 379/ 不執行の合意等は、実体法上債権者に不作為義務を負わせるにとどまり、執行機関を直接拘束しないので、合意に反する強制執行民事執行法規に照らし直ちに違法とはいえない。#不執行の合意等は請求債権の効力の停止・限定という請求異議事由と実質を同じくするので_請求異議の訴えにより主張すべき。
 最判平成18・9・11民集60-7-2622(平成18年度『重要判例解説』〔民訴法4〕134頁)、中西ほか『民事執行法民事保全法』84頁、参照。[(法的)事実の分析・評価]


2017年10月15日(2)
民訴法74/ 378/ 反訴(民訴法146条1項)請求が、「本訴請求と関連する」とは、訴訟物たる権利の内容または発生原因において共通点を有すること、「防御方法と関連する」とは、#本訴請求に対する抗弁事由とその内容または発生原因において共通点を有することをいう。防御方法は実体法的に成り立つ可能性を要する。
 『民事訴訟法講義案』再訂補訂版82頁、R28③設問2参照。[法的判断枠組み(手続要件についての条文解釈)]

民訴法73/ 377/ 別件訴訟の訴訟代理人を相手として、当事者を代理すべき訴訟代理権を有しない旨の確認判決を求めても、#相手方は別件の単なる訴訟代理人_本件請求をした原告も第三者にすぎないことから_別件訴訟当事者を拘束する効力はない。当該別件訴訟において問題とすべきであり、本件請求は確認の利益を欠く。
 最判昭28・12・24民集7-13-1644(LEX/DB27003239)、R28③設問2、参照。[事実の分析・評価]


2017年10月13日(3)
民訴法72/ 376/ 株主代表訴訟で訴訟追行意思を失った者の意思に反し上訴人の地位に就くことを求めるべきでないし、各株主の個別的利益が直接の問題ではないから、審判範囲、審理態様、判決効力等に影響ない。民訴法40条1項に関わらず、#株主代表訴訟では自ら上訴しなかった共同訴訟人は上訴人の地位には就かない。
 最判平12・7・7民集54-6-1767(『民事訴訟判例百選』5版〔101〕212頁)参照。[事実の分析・評価。
 住民訴訟株主代表訴訟など、同様の特質・構造を有する訴訟類型には、同様の趣旨が妥当する(『民事訴訟講義案』再訂補訂版)303頁注1参照。]

民訴法71/ 375/ 類似必要的共同訴訟で共同訴訟人の一部が上訴すれば、原判決確定が妨げられ、全体として上訴審に移審し、上訴審の判決の効力は上訴しなかった共同訴訟人にも及ぶ。#合一確定のためにはその限度で効力を生じれば足りる。特に一定の訴訟類型では、自ら上訴しなかった共同訴訟人は、上訴人にはならない。
 最判平12・7・7民集54-6-1767(『民事訴訟判例百選』5版〔101〕212頁)、『民事訴訟法講義案』再訂補訂版303頁注1、参照。[法的判断枠組み(法制度・手続についての解釈)]

民訴法70/ 374/ 当然の主観的追加的併合は、明文規定なく、認められない。認めても、新訴に旧訴訟の訴訟状態を当然に利用できるか問題があり、必ずしも訴訟経済に適うものではなく、#かえって訴訟を複雑化させる弊害_軽率な提訴・濫訴が増えるおそれもあり_新訴提起時期いかんによっては訴訟遅延を招きやすいから。
最判昭62・7・17民集41-5-1402(『民事訴訟判例百選』5版〔96〕202頁)、R28③、参照。[法的判断枠組み(判例)]


2017年10月11日(2)
民訴法69/ 373/ 遺産確認の訴えは、当該財産が現に共同相続人による遺産分割前の共有関係にあることの確認を求める訴えであり、勝訴の確定判決の既判力により、当該財産の遺産帰属性を争うことは許されななくなり、紛争解決に資する。#共同相続人全員が当事者として関与_合一確定を要する固有必要的共同訴訟である。
 最判平元・3・28民集43-3-167(『民事訴訟判例百選』5版〔100〕210頁)参照。[事実の分析・評価]


民訴法68/ 372/ 土地所有者が所有権に基づき地上建物所有者たる共同相続人に、建物収去土地明渡請求する訴訟は、固有必要的共同訴訟ではない。#共同相続人等の義務は不可分債務であり、請求認容のときに、同人らは土地所有者に対し、各自係争物件への侵害全部を除去すべき義務を負うから(民法430条・432条)。
 最判昭43・3・15民集22-3-607(『民事訴訟判例百選』5版〔99〕208頁)参照。[事実の分析・評価]


2017年10月10日(3)
民訴法67/ 371/ #共有者が求める移転登記請求は_共有者全員が原告となるべき固有必要的共同訴訟。抹消登記は不実登記の抹消だけで、1人での訴求も共有者全員の利益となるが、移転登記は共有者全員の登記としなければ意味なく、1人で移転登記請求し1人だけの登記を実現すれば実体に合わず他者の利益を害するから。
 『民事訴訟判例百選』5版207頁解説タテ3(最判昭46・10・7民集25-7-885 『民事訴訟判例百選』5版〔A31〕263頁)参照。[事実の分析・評価]

民訴訟66/ 370/ ①共有権確認を求める訴えは、共有者全員が当事者となる必要がある固有必要的共同訴訟だが、②持分権確認を求める訴えは、各共有者が持分権に基づき単独提起可。③共有権に基づく請求(妨害排除請求など)は、#持分権に基づく保存行為や不可分債権という構成員単独行使可能な実体権あれば、単独で可。
 『民事訴訟判例百選』5版206頁解説タテ2参照。[法的判断枠組み]

民訴法65/ 369/ 不動産共有者の1人は、#持分権に基づき共有不動産への妨害を排除できるところ、#不実の持分移転登記ある場合、共有不動産に対する妨害状態が生じているということができるから、共有不動産に全く実体法上の権利を有しないのに持分移転登記を経由している者に対し、#単独で抹消登記手続請求できる。
 最判平15・7・11民集57-7-787(『民事訴訟判例百選』5版〔98〕206頁)参照。[事実の評価]


2017年10月9日(1)
倒産法44/ 破33/ 368/ 破産者が義務なく他人のためにした保証・抵当権設定等の担保供与は、#それが債権者の主たる債務者への出捐の直接的原因でも、#破産者がその対価として経済的利益を受けない限り、破160条3項の無償行為にあたる。#主たる債務者が同族会社で_破産者がその代表者・実質的経営者のときも妥当する。
 最判昭62・7・3民集41-5-1068(『倒産判例百選』5版〔34〕70頁)、R18②設問1、参照。[事実の評価例]


2017年10月8日(7)
刑法51/ 総論31/ 367/ Aの暴行脅迫とXの刺突行為の時間的接着。Aの暴行脅迫意思放棄を思わせる行動も認められない。Xは64歳、身長168cm、体重67kgなのに対し、Aは44歳、身長178cm、体重87kgのがっしりとした体格、脱出にはAの横を通るしかない等を考え合わせると、#侵害の急迫性は失われない。
阪高判平16・7・23高刑速(平16)154頁(『判例プラクティス刑法Ⅰ』〔196〕212頁)参照。[事実の分析・評価例]

刑法50/ 総論30/ 366/ ①侵害の予期があっても侵害の急迫性は直ちに失われないが、#積極的加害意思ある場合は急迫性が失われ、正当防衛は否定される。②憤激・逆上し、攻撃の意思が存在しても、防衛の意思は必ずしも否定されないが、積極的加害行為と認められ、#もっぱら攻撃意思で反撃が行われる場合、それは否定される。
 山口『刑法総論』3版134頁参照。[法的判断枠組み(判例)]

刑法49/ 総論29/ 365/ #喧嘩闘争は全般的に観察することを要し、闘争行為中の瞬間的な部分の攻防の態様により事を判断してはならないが、#喧嘩闘争においてもなお正当防衛成立の余地がある。
原審は、闘争全般を観察しなかったか、喧嘩闘争には常に全く正当防衛の観念を容れる余地がないとの前提に立ったかの点で、不当。
 最判昭32・1・22刑集11-1-31(『判例プラクティス刑法Ⅰ』〔191〕207頁)参照。[法的判断枠組み(判例)]

刑法48/ 総論28/ 364/ 予期した侵害を回避・退避しないだけでなく、その機会を利用し積極的に相手に加害行為をするため、侵害に臨み、相手に攻撃を加える場合、実質は単に相手を侵害する場合と同視可。その反撃行為には、#緊急行為性(侵害からの保護を求める余裕がない状況での行為)がないので、侵害の急迫性が失われる。
 山口『刑法総論』3版126頁(最判平52・7・21刑集31-4-747)参照。[法的判断枠組み(理論的説明)]

刑法47/ 総論27/ 363/ 急迫性要件は,予期された侵害の回避義務を課す趣旨ではないから、ほとんど確実に侵害が予期されたとしても、ただちに侵害の急迫性は失われない。しかし、単に予期された侵害を避けなかったにとどまらず、#その機会を利用し積極的に相手に加害行為をする意思で侵害に臨んだときは、急迫性要件を欠く。
 最判昭52・7・21刑集31-4-747(『判例プラクティス刑法Ⅰ』〔188〕204頁)参照。[法的判断枠組み(判例)]

刑法46/ 総論26/ 362/ Xが自動車のダッシュボード内に本件刃物を入れておいたことは不法な刃物の携帯(#侵害発生以前からの不法な携帯)にあたり、それを護身用にポケットに移し替え携帯したとしても、不法な刃物の携帯の一部と評価できるので、検察官が本件刃物を現認した時点でのXの携帯行為には、違法性阻却余地なし。
 『判例プラクティス刑法Ⅰ』205頁〔189〕(最判平17・11・8刑集59-9-1449)、銃砲刀剣類所持等取締法2条2項、3条1項等、参照。[事実の分析・評価]

倒産法43/ 破32/ 361/ #停止条件付自働債権は、条件が成就しない間、債権はいまだ発生していないから(民127条1項)、相殺に供しえない(破67条1項参照)。しかし、破産手続中に条件成就の可能性があるので、破産債権者は、債務弁済の際に、後日の相殺の可能性確保のため、#弁済額の寄託を請求できる(同70条)。
 伊藤『破産法・民事再生法』2版363頁・364頁。R18①設問2、参照。[法的判断枠組み(条文)]


2017年10月7日(2)
民訴法64/ 360/ 権利能力なき社団たる入会団体の #代表者 が構成員全員の総有に属する不動産の総有権確認訴訟を追行するには、規約等に定められた総会の議決等の手続による処分権限の授権を要する。なぜなら、#当該確定判決の効力は構成員全員に及ぶし、入会団体の(訴訟上の)代表権の範囲は団体ごと異なるから。
 『民事訴訟判例百選』5版26頁・27頁〔11事件〕(最判平6・5・31民集48-4-1065)参照。[事実の分析]

民法総則3/ 359/ 権利能力なき社団は、#団体としての組織をそなえ、#多数決原則が行われ、#構成員の変動にかかわらず団体そのものが存続し、#代表の方法_総会の運営_財産の管理その他団体としても主要な点が確立していることを要する。その代表者により社団の名で構成員全体のため権利を取得し、義務を負担する。
 最判昭39・10・15民集18-8-1671(『判例プラクティス民法Ⅰ』〔40〕44頁)参照。[法的判断枠組み(法的概念の要件・効果)]


倒産法42/ 破31/ 358/ 破産手続開始決定時に破産者所有の不動産につき対抗力ある賃借権の負担が存在する場合、手続開始決定後に当該不動産が転貸されても、(転貸に伴い交換価値が消滅・減少する等の)#特段の事情のない限り、転借人の転借権取得は破48条1項の「#破産者の法律行為によらない権利取得」には該当しない。
 最判昭54・1・25民集33-1-1(『倒産判例百選』5版〔73〕148頁)参照。[事実の評価]


2017年10月4日(4)
民訴法63/ 357/ 遺言者の生存中は、受遺者は、事実上の期待を有する地位にあるにすぎないので、このような地位は、#確認の訴えの対象となる権利または法律関係には該当しない。遺言者が心神喪失の常況にあり、回復する見込みなく、#遺言者による当該遺言の取消・変更の可能性が事実上ない状態にあるとしても、同様。
 最判平11・6・11判時1685-36(『民事訴訟判例百選』5版〔26〕58頁)参照。[法的判断枠組み(下位規範)か事実の分析・評価(法的地位にあるという事実の分析・評価)か、どちらに分類すべきか、微妙。とりあえず、法的判断枠組みとする。
 しかし、判例・学説の進展によって、もっと細密な分析がなされることも予想される。]

民訴法62/ 356/ 遺言は遺言者死亡により初めて効力を生ずる(民法985条1項)、遺言者はいつでも既にした遺言を取り消せる(1022条)、遺言者の死亡以前に受遺者が死亡すれば効力は生じない(994条1項)のだから、#遺言者生存中は何ら法律関係は生じない。受遺者は、事実上の期待を有する地位にすぎない。
 最判平11・6・11判時1685-36(『民事訴訟判例百選』5版〔26〕58頁)参照。[事実の分析・評価(「受遺者」という法的地位の分析)。法的判断枠組みにあたるのか、事実の分析評価にあたるのかの選別(分類)は微妙なものだと思います。
 判旨のこの部分は、法的判断ですが、受遺者という法的地位にあるという事実の分析とも言え、また、そういう事実にあてはまる場合に、「確認の訴えの対象となる権利又は法律関係」に該当するかという、事実のあてはめ段階とも取られます。
 とりあえずの分類です。]

民訴法61/ 355/ 入会集団の構成員のうちに入会確認の訴えの提起に同調しない者がいる場合、入会権の存在を主張する構成員が原告となり、#訴え提起に同調しない者を被告に加え、訴え提起できる。当該判決の効力を構成員全員に及ぼしても、#構成員全員が訴訟当事者として関与するのだから、構成員の利益は害されない。
 最判平20・7・17民集62-7-1994(『民事訴訟判例百選』5版〔97〕204頁)参照。R28③。[法的判断枠組み(判例)]

民訴法60/ 354/ 入会地であることの確認を求める訴えは、入会集団の構成員全員が当事者として関与し、その間で合一確定を要する #固有必要的共同訴訟 である。#構成員のうちに訴え提起に同調しない者がいても、入会権の存否に争いがあるときは、#入会権の存在を主張する構成員の訴権は保護されなければならない。
 最判平20・7・17民集62-7-1994(『民事訴訟判例百選』5版〔97〕204頁)参照。R28③。[法的判断枠組み(民事手続制度について、ある解釈をとるべき理由。判例)]

2017年10月1日(4)
憲法38/ 353/ 一般に、同一人に同一の性格を有する2以上の公的年金が支給される複数事故それぞれにより稼得能力の喪失・低下をもたらすとしても、#その程度が必ずしも事故の数に比例し増加するとはいえない。このような場合に社会保障給付の全般的公平のため公的年金相互間の併給調整を行うかは、#立法府の裁量。
 最大判昭57・7・7民集36-7-1235(『判例プラクティス憲法』増補版〔221〕293頁)参照。[法的判断枠組み(下位規範)]

憲法37/ 352/ 「健康で文化的な最低限度の生活」の具体化は、国の財政事情、高度の専門技術的考察に基づく政策判断。したがって、憲法25条の趣旨にこたえどのような具体的立法を講ずるかは、#立法府の広い裁量にゆだねられ、#著しく合理性を欠き明らかな裁量の逸脱・濫用の場合を除き、裁判所の審査に適さない。
 最大判昭57・7・7民集36-7-1235(『判例プラクティス憲法』増補版〔221〕293頁)参照。[法的判断枠組み(条文解釈、判例)]

憲法36/ 351/ 「健康で文化的な最低限度の生活」は、きわめて抽象的・相対的概念で、#時々における文化の発達の程度_経済的・社会的条件_一般的な国民生活の状況等との相関関係において判断される。#具体的立法には_国の財政事情_多方面にわたる複雑多様_高度の専門技術的考察に基づいた政策的判断を要する。
 最大判昭57・7・7民集36-7-1235(『判例プラクティス憲法』増補版〔221〕293頁)参照。[法的判断枠組み(条文の文言の解釈方法、判例)]

憲法35/ 350/ 憲法21条1項は、#福祉国家理念に基づき、すべての国民が健康で文化的な最低限度の生活を営みうるような国政を運営すべきことを国の責務として宣言し、2項は、同理念に基づき、社会的立法・社会的施設の創造拡充に努力すべきことを国の責務(生存権の具体化について努力する義務)として宣言した。
 最大判昭57・7・7民集36-7-1235(『判例プラクティス憲法』増補版〔221〕293頁)参照。[法的判断枠組み(条文の説明、判例)]

 

無償行為否認(破160条3項)(倒産法)

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●無償行為否認(破160条3項)
倒産法44/ 破33/ 368/
破産者が義務なく他人のためにした保証・抵当権設定等の担保供与は、#それが債権者の主たる債務者への出捐の直接的原因でも、#破産者がその対価として経済的利益を受けない限り、破160条3項の無償行為にあたる。#主たる債務者が同族会社で_破産者がその代表者・実質的経営者のときも妥当する。
 最判昭62・7・3民集41-5-1068(『倒産判例百選』5版〔34〕70頁)、R18②設問1、参照。[事実の評価例]

倒産法1/ 破1/ 1/
無償で行った保証は、無償行為否認(#破160条3項)の対象となる。主たる債務者が同族会社で、破産者がその実質的な経営者であるときも同じである。なぜなら、無償行為とは破産者にとって無償であれば足り、求償権は債権者への弁済という出捐を回復するもので、保証の対価とはいえないからである。
 辰巳『趣旨・規範ハンドブック』倒産法改訂版94頁(最判昭62・7・3)、R18②、参照。[事実の分析評価例]

倒産法 - 相殺権 2018/01/07

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http://twpf.jp/right_droit

 

相殺権

相殺権 

[・破産法は、破産手続開始前に破産者に対する債権と破産者に対する債務とが対立状態にある場合に、破産手続開始後も破産債権者が破産手続によらずに自由に相殺することを認めている(破67条1項)。相殺の担保的機能は破産手続においても、原則として尊重されているのである。

 さらに、破産法には、相殺権の範囲をより拡張する規定もある。たとえば、破産債権者の有する自働債権が破産手続開始時に期限未到来であっても、相殺できるし、受働債権が期限付・条件付の場合も相殺できる(破67条2項)。]

 

倒産法43/ 破32/ 363/ #停止条件付自働債権は、条件が成就しない間、債権はいまだ発生していないから(民127条1項)、相殺に供しえない(破67条1項参照)。しかし、破産手続中に条件成就の可能性があるので、破産債権者は、債務弁済の際に、後日の相殺の可能性確保のため、#弁済額の寄託を請求できる(同70条)。

伊藤『破産法・民事再生法』2版363頁・364頁。R18①設問2、参照。[法的判断枠組み(条文)]

 

 

債権・債務の対立状態が、破産手続開始後、または、支払不能・支払停止・破産手続開始申立(危機時期)後に発生した場合 

[・このような場合にも相殺を無制限に認めると、濫用的に債権債務の対立が創出され、債権者間の公平を害する事態が想定される。そのため、破産法は、そのような場合の相殺を原則として禁止する。

 まず、①破産債権者による、破産手続開始後の債務負担に基づく相殺は、全面的に禁止される(破71条1項1号)。他方、②危機時期の債務負担の場合には、そのような事情を知った上でされた債務負担に基づく相殺を原則として禁じながら(同条項2号~4号)、例外的に相殺についての合理的な期待などの保護のために、認められる場合がある(同条2項)。

 次に、③破産者に債務を負っている者による債権取得に基づく相殺も、破産手続開始後の債権取得に基づく相殺は、全面的に禁止される(破72条1項1号)。④危機時期の債権取得については、そのような事由を知って債権を取得した場合に、相殺禁止の対象となる。ただし、例外的に合理的な相殺期待などの保護のために相殺が許される場合がある。]

 

当事者(民事訴訟法)

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〔当事者〕 ■当事者の意義 ■代理人
■当事者の意義
民訴法20/ 当事者/ 175/
訴えまたは訴えられることによって判決の名宛人となるべき者を当事者という(#民訴法115条1項1号参照)。自己の名において判決を求めればよく、必ずしも権利者自身である必要はない。たとえば、他人の権利関係の確認を求める場合や、破産管財人など。当事者という概念は純粋に形式的概念である。
 『民事訴訟法講義案』40頁参照。[法的判断枠組み(基礎概念)]

民訴法21/ 当事者/ 176/
氏名冒用訴訟では、客観的に訴状に表示されている被冒用者が当事者である。原告側冒用の場合、代理権欠缺(#民訴法34条)に準じ、訴え却下される(140条)。被告側冒用の場合、新期日を指定し(155条類推)、改めて訴状を被冒用者に送達し、冒用者に訴訟費用を償還させる(69条2項参照)。
 『民事訴訟法講義案』再訂補訂版41、48頁参照。[法的判断枠組み(手続き)]

代理人
民訴法64/ 361/
権利能力なき社団たる入会団体の #代表者 が構成員全員の総有に属する不動産の総有権確認訴訟を追行するには、規約等に定められた総会の議決等の手続による処分権限の授権を要する。なぜなら、#当該確定判決の効力は構成員全員に及ぶし、入会団体の(訴訟上の)代表権の範囲は団体ごと異なるから。
 『民事訴訟判例百選』5版26頁・27頁〔11事件〕(最判平6・5・31民集48-4-1065)参照。[事実の分析]