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憲法/ 人権の享有主体性(10ツイート,平成29年度司法試験公法系第1問関連)

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 ☆問題,〇判例/ R:論文,Q:設問;T:短答


☆人権の享有主体性
憲法問題1/ 憲法T22(1):ア.議会制民主主義を支える不可欠の要素たる政党の健全な発展への協力も,社会的実在としての会社に当然期待されるので,#会社は自然人同様_政治的行為をなす自由あり。イ.#税理士会が多数決で政治献金をすることは_会の目的の範囲外。ウ.#外国人は_外国へ一時旅行する自由を保障されてない
[平成22年新司法試験 短答式試験問題 第1問参照。人権の享有主体性。]

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税理士会政治献金事件
憲法判例2,3/ 最判平8・3・19参照:#政治献金は選挙における投票の自由と表裏をなすので会員個人が市民として自主的に決すべきだから,強制加入団体たる税理士会(公益法人)は,#多数決原理で構成員に協力を義務付け得ない。たとい税理士に係る法令に関しても,税理士法49条6項所定の税理士会の目的の範囲外の行為,無効。
[芦部『憲法』5版90頁(民集50-3-615,南九州税理士会(政治献金)事件),憲法T22(1イ),参照]

〇群馬司法書士会震災支援寄付事件
/ 最判平14・4・25参照:強制加入団体たる司法書士会が大震災で被災した兵庫県司法書士協会に3000万円の復興支援拠出金を寄付するため,特別負担金を会員から徴収する総会決議を行った。#司法書士業務の円滑な遂行による公的機能回復に資するので,会の目的の範囲を逸脱しない。反対意見:寄付金額多額過ぎ。
[芦部『憲法』5版91頁(裁判所時報1314-1,群馬司法書士会震災支援寄付事件)参照]

八幡製鉄事件
憲法判例4/ 最大判昭45・6・24参照:八幡製鉄(新日本製鉄)の代表取締役自由民主党に政治献金した行為の責任を追及した株主代表訴訟#議会制民主主義を支える不可欠の要素たる政党の健全な発展に協力することも_社会的実在としての会社に当然期待されるので,自然人同様,政治的行為をなす自由あり。行きすぎ判決。
[芦部『憲法』5版91頁(民集24-6-625,八幡製鉄事件)参照。T22(1ア)]

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☆外国人の人権
憲法問題3,4/ 憲法R29①Q1参照:外国人非熟練労働者に適用される架空の特労法に基づき強制出国させられたA国籍妊婦Bは,同法に基づき日本に滞在する,お腹の子どもの父親で同国籍のCを通じ,弁護士甲に委任して国家賠償請求訴訟提起。憲法上の主張如何? 女性の自己決定権,#外国人の人権享有主体性,人身の自由,適正手続。

/ 憲法R29①Q2参照:外国人非熟練労働者対象の架空の特労法に基づき強制出国させられたA国籍の妊娠中の女性Bが,弁護士甲に委任し国家賠償請求訴訟で主張した憲法上の主張と,#国の反論を想定しつつ_憲法上の問題点について_あなた自身の見解を述べなさい。自己決定権,人権享有主体性,人身の自由,適正手続。
[平成29年度司法試験 公法系第1問(憲法)問題,出題趣旨,採点実感参照]

〇外国人の公務就任権(資格)
憲法判例8/ 最大判平17・1・26参照:①公権力行使等地方公務員の職(直接的に統治作用に関わる管理職)と,②これに昇任するのに必要な職務経験を積むために経るべき職(#統治作用に関わる程度の弱い管理職)の,#一体的な管理職任用制度,可。⇒#管理職試験受験資格で外国人を区別しても合理的な区別。/制度を人権に優先?
[芦部『憲法』5版93頁-94頁(民集59-1-128)参照]

〇森川キャサリーン事件
憲法判例5/ 最判平4・11・16参照:1973年入国し日本人と結婚した定住外国人(アメリカ国籍)森川キャサリーンさんが,韓国への旅行計画をたて再入国許可申請したところ,指紋押捺許否を理由に不許可とされた。#外国人には_憲法上_外国へ一時旅行する自由は保障されていない。/法改正で特別永住者の再入国規制若干緩和。
[芦部『憲法』5版95頁(裁集民事166-575,森川キャサリーン事件),憲法T22(1ウ),参照]

マクリーン事件
憲法判例6/ 最大判昭53・10・4参照:アメリカ人マクリーンが在留期間1年として入国,1年後,在留期間更新申請。#人権の保障は権利の性質上許されるかぎり外国人にも及び_政治活動も_その地位にかんがみ相当でない活動を除き保障されるが,在留制度の枠内。合憲合法の行為も,#更新許否の消極的理由としてしんしゃく可
[芦部『憲法』5版96頁(民集32・7・1223,マクリーン事件)参照]

指紋押捺許否事件
憲法判例7/ 最判平7・12・15参照:押捺義務3年に1度,1指のみだった制度(昭和57年改正前)につき,#指紋の押なつを強制されない自由は_個人の私生活上の自由(憲法13条)の一つだが,右押捺制度立法目的には十分な合理性,必要性あり,手段も一般的に許容される限度を超えない相当なもの。/平11年法改正,指紋押捺制度廃止。
[芦部『憲法』5版97頁(刑集49-10-842,指紋押捺拒否事件)参照]

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