140字法律学

法律書等を読んで,理解し覚えられるように140字以内にまとめています。原文・判決文どおりでないところもあります。https://twitter.com/right_droit

最判平29・9・8裁時1683-3について (行政法)

法律に関し,140字内にまとめ(https://twitter.com/right_droit http://twpf.jp/right_droit)、可能な範囲で,①法的判断枠組み,②事実の分析・評価(例)に分けています。
そのほか、補足説明等を、[ ]内の文章に記載しています。間違い等のご指摘いただけたら有難いです。よろしくお願い致します。

 

最判2998裁時1683-3について

[・公健法(公害健康被害の保証等に関する法律)は,#障害補償費の支給に要する費用を,都道府県等がこれを支弁するとするが(47),42項認定を受けた者に対する障害補償費の支給に要する費用は,全額を独立行政法人環境再生保全機構により原因者から徴収する特定賦課金で充て(481,492,施行令261),最終的に原因者に負担させる。このような同法の仕組み等に照らせば,42項の認定を受けた者に対する障害補償費は,これらの者の健康被害に係る損害の迅速な填補という趣旨を実現するため,原因者が本来すべき損害賠償義務の履行に代わるものとして支給されるものと解するのが相当で,131項もこのことを前提とする。

 そうすると,都道府県知事は,同項の認定を受けた者が,当該認定に係る疾病による健康被害につき原因者に対する損害賠償請求訴訟を提起して判決を受け,民事上の損害賠償義務の全ての履行を既に受けている場合には,公健法に基づく障害補償費の支給義務の全てを免れる]

 

行政法27/ 472/ #障害補償費の支給費用は都道府県等が支弁し(公健法47条),4条2項認定者への障害補償費の支給費用は全額,原因者から徴収する特定賦課金で充て(48条1項,49条2項),最終的に原因者負担。#健康被害に係る損害の迅速な填補という趣旨で原因者が本来すべき損害賠償義務の履行に代わり支給されるものと解する。

[最判平29・9・8裁時1683-3(新・判例解説 Watch行政法 No.183)参照。法的判断枠組み。]

 

行政法28/ 473/ 公健法4条2項認定者への障害補償費は,損害の迅速な填補の趣旨,原因者が本来すべき損害賠償義務の履行に代わる支給(13条1項も同じ前提)。都道府県知事は,#認定者が_原因者への損害賠償請求訴訟判決で民事上_損害賠償義務全ての履行を受けている場合,公健法に基づく障害補償費の支給義務の全てを免れる。

[最判平29・9・8裁時1683-3(新・判例解説 Watch行政法 No.183)参照。事実の分析・評価例。]

 

[公害健康被害の補償等に関する法律 (昭和四十八年十月五日法律第百十一号)

 

(目的)

1条「この法律は、事業活動その他の人の活動に伴つて生ずる相当範囲にわたる著しい大気の汚染又は水質の汚濁(水底の底質が悪化することを含む。以下同じ。)の影響による健康被害に係る損害を填(てん)補するための補償並びに被害者の福祉に必要な事業及び大気の汚染の影響による健康被害を予防するために必要な事業を行うことにより、健康被害に係る被害者等の迅速かつ公正な保護及び健康の確保を図ることを目的とする。」

 

(認定等)

4条2項第二種地域の全部又は一部を管轄する都道府県知事は、当該第二種地域につき第二条第三項の規定により定められた疾病にかかつていると認められる者の申請に基づき、当該疾病が当該第二種地域に係る大気の汚染又は水質の汚濁の影響によるものである旨の認定を行なう。前項後段の規定は、この場合について準用する。

 

(補償給付の免責等)

13条1項補償給付を受けることができる者に対し、同一の事由について、損害の填(てん)補がされた場合(次条第二項に規定する場合に該当する場合を除く。)においては、都道府県知事は、その価額の限度で補償給付を支給する義務を免れる。

 

(費用の支弁)

47条「都道府県又は第四条第三項の政令で定める市は、次に掲げる費用を支弁する

一当該都道府県知事又は当該市の長が行なう補償給付の支給(第十四条第二項の規定による求償に対する支払を含む。以下この章において同じ。)に要する費用

二この法律又はこの法律に基づく命令の規定により当該都道府県知事又は当該市の長が行なう事務の処理に要する費用

 

(納付金)

48条1項「前条の規定により都道府県又は第四条第三項の政令で定める市が支弁する前条第一号に掲げる費用は、政令で定めるところにより、機構が当該都道府県又は第四条第三項の政令で定める市に対して納付する納付金をもつて充てる。」

 

(納付金の財源)

49条2項「前条の規定による納付金のうち、第四条第二項の認定に係る被認定者及び認定死亡者に関する補償給付の支給に要する費用に充てるためのものの全部並びに第二種地域に係る指定疾病による被害に関して行なう公害保健福祉事業に要する費用に充てるためのものの三分の二については、第六十二条第一項の規定により機構が徴収する特定賦課金をもつて充て、第二種地域に係る指定疾病による被害に関して行なう公害保健福祉事業に要する費用に充てるためのものの三分の一については、第五十一条の規定に基づく政府の補助金をもつて充てる。」]

 

[公害健康被害の補償等に関する法律施行令 (昭和四十九年八月二十日政令第二百九十五号)

 

(納付金の額)

26条1項「法第四十八条第一項の規定により機構が都道府県又は法第四条第三項の政令で定める市に対して納付する納付金の額は、各年度において、都道府県知事又は同項の政令で定める市の長が行う補償給付の支給に要する費用の額(その額が当該年度において現に要した費用の額を超えるときは、現に要した費用の額)の全額に相当する額とする。」]