12月分ツイート: 15(憲法3,行政法2; 民法2,商法1,民訴法7)

法律に関し、140字以内にまとめ、できる限り、①法的判断枠組み、②事実の分析・評価例に分けています (twitter.com, http://twpf.jp/right_droit)。

I'm squeezing legal writings into 140 characters. This is useful for me to know the essence of writings and motivates me to learn laws regularly.


2017年12月27日(1)

民法40/ 債権総論9/ 417/ 詐害行為取消権の要件は,①被保全債権が詐害行為前に存在していること,②債務者の無資力,③#詐害行為,④債務者の詐害意思,⑤受益者または転得者の悪意,⑥財産権を目的とする法律行為を債務者が行ったこと,である(民法424条1項2項)。③は,計数上は責任財産を減少しないが詐害性が認められる行為が問題。
[『基本から合格答案を即効で書けるようになる本』民事系57頁参照。法的判断枠組み(条文)。
 従来の判例は、不動産の売却は、価格が相当でも #詐害行為 になりうるとしてきた(大判明39・2・5民録12-133等)。現金に代わってしまうと、勝手に使われてしまう可能性が高まるからである。ただし、抵当権を消滅させるための弁済資金を調達することを目的とした不動産売却は詐害行為にならないとしたものがある(最判昭41・5・27民集20-5-1004)。他方、動産の相当対価での処分は、(改正破産法と同様、)取消しの対象とならないと考えるべきだろう(内田『民法Ⅲ』3版312頁、313頁参照)。https://twitter.com/right_droit/status/946040399717482497]


2017年12月26日(1)
行政法20/ 416/ 「行政庁の #処分」(行訴法3条2項)とは,公権力の主体たる国または公共団体が行う行為のうち,その行為によって,直接国民の権利義務を形成しまたはその範囲を確定することが法律上認められているものをいう。①公権力性,②法的効果,③外部性(国民の権利・義務に関わる効果をもつ),④成熟性(個別具体性)。
[『LEGAL QUEST行政法』3版214頁(最判昭39・10・29民集18-8-1809,大田区ゴミ焼却場設置事件。#公共施設の設置管理行為 たるゴミ焼却場設置行為につき、①#公権力性 が認められず、処分性が否定された。もっとも、#民事訴訟としての差止訴訟が可能だった事案。同書215頁)参照。#法的判断枠組み(#判例)。https://twitter.com/right_droit/status/945538584278216704]


2017年12月20日(1)
民法39/ 契約総論2/ 415/ 取消しと解除とは,#契約が遡及的に効力を失う点で同じである。しかし,前者は,#一応有効とはいえ_もともと瑕疵ある契約で,意思表示をした本人の保護の要請が強い。これに対し,後者は,#契約は完全に有効で_後発的な債務不履行により解除しうるものであり,解除前に取引をした「第三者」保護の要請が強い。
[内田『民法Ⅱ』3版100頁参照。法的判断枠組み(制度の比較)。]


2017年12月19日(1)
会社法73/ 414/ 株主総会と異なり,取締役会の瑕疵ある決議の効力は,会社法に規定がない。一般原則に従い,#このような決議は原則無効で,いつでも,誰から誰に対しても主張でき,決議無効_不存在確認訴訟を提起でき,他の訴訟中で理由として決議無効の主張可。画一的確定の要請から判決に対世効を認めるべき(838条を類推)。
[『LEGAL QUEST会社法』3版185頁参照。法的判断枠組み。]


2017年12月18日(3)
行政法19/ 413/ 判例は,病院開設許可につき周辺の医師等の原告適格を否定し,場外車券販売施設設置許可につき,周辺の医療施設開設者に原告適格を認め,周辺住民には否定。なお,不法行為法上,#良好な景観の恵沢を享受する利益は法律上保護に値し,公有水面埋立免許の差止訴訟につき,景観利益を有する住民に原告適格あり。
[『LEGAL QUEST行政法』3版231頁、232頁(最判平19・10・19判時1993-3。最判平21・10・15民集63-8-1711、サテライト大阪事件。最判平18・3・30民集60-3-948、国立景観訴訟、広島地判平21・10・1判時2060-3、鞆の浦訴訟)参照。事実の分析・評価例。]

民訴法91/ 412/ 既判力の作用場面:①#前訴と後訴の訴訟物が同一:例,貸金返還請求訴訟の敗訴原告による同一被告に対する同一貸金の返還請求訴訟。②#先決関係:前訴の主文判断が後訴の訴訟物の構成要件の一部をなす場合。③#矛盾関係:例,所有権確認訴訟の敗訴被告による,原告に対する同一不動産の自己の所有権確認訴訟。
[森『ベーシック・ノート民事訴訟法』新訂版(2006年)257頁参照。事実の分析・評価例。]

民訴法90/ 411/ 既判力の本質は,当事者が手続形成を行った,あるいは行うべきだったことによる #自己責任(当事者の手続保障)にある。それが訴訟上,#矛盾主張の禁止 としてあらわれる。判決は,主張_立証をなすべき当事者が自ら関与した結果作出されるものだから,当事者は判決内容に対し自ら関与した範囲内で責任を負う。
[森『ベーシック・ノート民事訴訟法』新訂版(2006年)257頁参照。法的判断枠組み。正当化根拠説。]


2017年12月17日(2)
民訴法89/ 410/ 当事者は,「#申立て」により訴訟物を,「#主張」により事実を,「#立証」により証拠を提示する。裁判官は,#証拠から事実を認定し,#事実から訴訟物の存否を判断して,申立てに対する結論を出す。このような #訴訟物_事実_証拠(申立て-主張-立証)という三段構造のどの段階で,各ルールが働くかの理解が重要。
[『例題解説 民事訴訟法(二)』法曹会92頁(設題 第8 処分権主義と弁論主義 その2)参照。法的判断枠組み(民訴法の各ルールの理解の仕方)。
 処分権主義は、申立て段階(訴訟物レベル)。弁論主義第1原則は、主張段階(事実のレベル)。弁論主義第2、第3原則は、立証段階(証拠のレベル)のルールである。]

民訴法88/ 409/ 弁論主義第1原則の適用がある事実は,当事者の主張なき限り,たとえ証拠上認められても,裁判所は,それが存在するものとして判決することはできない。相手方は,証拠上不利な事実が存在しても,#その事実があるとの主張がされない限り,その事実が認定され不利な判決を受ける心配はない(#不意打ち防止機能)。
[『例題解説 民事訴訟法(二)』法曹会86頁(設題 第8 処分権主義と弁論主義 その2)参照。法定判断枠組み(法原則が果たす機能)。]


2017年12月16日(1)
民訴法87/ 408/ 当事者が自己に不利益な陳述をした場合(#先行自白),その事実を相手方が援用すれば,自白となる。相手方が #援用 せずとも,裁判所はこれを斟酌しうる。当事者による事実提出で,当事者の責任は尽くされ,裁判所はいずれの当事者により事実が主張されたか問わず,その事実を判決の基礎となしうるからである。
[『民事訴訟判例百選』5版108頁(〔5〕最判平9・7・17判時1614-72)解説タテ2(従来の通説)参照。法的判断枠組み。主張共通の原則。]


2017年12月7日(3)
人権40/ 407/ 民主主義・個人主義の理念(民主主義的合理性)に照らし不合理な理由による差別は禁じられる。具体的に,憲法14条1項後段列挙事由による差別は,①#厳格審査,②#厳格な合理性の基準。列挙事由以外の事由による不合理な取扱いには,権利の性質の違いを考慮し,①,②,③#合理的関連性の基準 が使い分けられる。
[芦部『憲法』5版130頁・131頁、133頁、218頁等参照。法的判断枠組み(解釈)。
 #厳格な合理性の基準 とは、中間審査基準(189頁参照)のことで、それには、(1)立法目的が #重要 であることを要する基準(133頁、平等原則に関する)、(2)消極的・警察的規制につき裁判所が規制の必要性・合理性および同じ目的を達成できる・よりゆるやかな規制手段の有無を立法事実に基づいて審査する基準(218頁、経済的事由権に関する)、(3)より制限的でない他の選びうる手段の基準(LRAの基準、189頁、202頁、精神的自由権に関する)、が全部含まれる概念ではないだろうか。
 すなわち、#消極的・警察的目的 は、重要な目的の一例である。LRAの基準が適用される #表現内容中立規制 中の #時・所・方法の規制 も、基本的には #重要な立法目的 がなければ合憲とはいえないことになる、と考えられる(★自分なりに考えたことなので、あっているかどうかの保証はありません。★)。]

人権39/ 406/ 憲法14条1項後段は例示列挙だが,それらの事由による差別は,民主主義の理念に照らし原則不合理なものだから,合憲性審査につき,#人種_信条による差別には厳格審査基準,#性別_社会的身分・門地による差別には厳格な合理性の基準 を適用すべきである。#公権力側で合憲である理由を論証しなければならない。
[芦部『憲法』5版133頁参照。法的判断枠組み(解釈)。]

人権38/ 405/ 「社会的身分」(憲法14条1項後段)とは,#人が社会において一時的ではなく占めている地位で,#自分の力ではそれから脱却できず,それについて事実上ある種の社会的評価が伴っているものをいう。こう解することで,後段列挙事由は例示列挙で,特別の意味を認める解釈と整合する。「門地」とは家柄を意味する。
[芦部『憲法』5版135頁、133頁参照。法的判断枠組み(条文の文言の意味)。]


2017年12月6日(2)
民訴法86/ 404/ #弁論主義第1原則(主張原則)から導かれる主張責任は、当事者による争点の自覚的形成の促進,審判対象に関する事実面での枠組み設定権能の当事者への付与によって,#裁判所の審理の具体的範囲の設定,相手方の攻撃防御の具体的対象の明示による弁論機会の実質的保障,#不意打ち防止機能を有することになる.
[『民事訴訟法講義案』再訂補訂版119頁・201頁、藤田『講義 民事訴訟法』2版45頁「主張責任の適用範囲の実践的意義」、参照。法的判断枠組み。]

民訴法85/ 403/ 民事裁判の基礎となる訴訟資料の収集提出は,当事者の権能・責任(#弁論主義).①当事者が主張していない事実は,裁判の基礎にはできない(⇒#主張責任).②当事者の争わない事実は,そのまま裁判の基礎とする(#審判排除).③争いのある事実の証拠調べをする場合,原則,当事者が申し出た証拠によらねばならない.
[『民事訴訟法講義案』再訂補訂版118頁~121頁参照。法的判断枠組み(法原理の解釈)。]