140字刑法学(各論)

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判例プラクティス』Ⅱ各論
未読:1~23、25~128、130~243、245~543。
検討1回目:24、(129)、(166)、(244)。


目次 (4)
[個人的法益に対する罪]
〔財産に対する罪〕 4

本論
[個人的法益に対する罪]
〔財産に対する罪〕
■ 強盗罪
刑法1/ 各論1/ 60/
強盗罪(#刑法236条)の手段たる「暴行」「脅迫」にあたるか否かは、社会通念上一般に被害者の反抗を抑圧するに足る程度のものかという客観的基準により決定される。その際、暴行・脅迫の態様、犯人の性別・年齢・体格、人数、意図、被害者の性別・年齢、人数、犯行の時刻・場所などが考慮される。
『趣旨・規範ハンドブック』5版3刑事系116頁、最判昭24・2・8刑集3-2-75、R28①、参照。

刑法12/ 各論4/ 139/
強盗利得罪(#刑法236条2項)では、相手方は反抗を抑圧されており、任意に基づく処分行為介入の余地がないので、債務免除、支払猶予といった処分行為を要しない。ただ、処罰範囲限定のため、財物移転と同視できる、事実上支払いを免れたなどの、財産的利益移転の具体性・確実性を要すると解する。
西田典之『刑法各論』5版171頁、最判昭32・9・13刑集11-9-2263、参照。
[法的判断枠組み、判例+西田説]


■ 恐喝罪
刑法2/ 各論2/ 67/
自力救済禁止の要請から、権利の実行が権利の範囲内をこえ、かつ、その方法が社会通念上一般に認容すべきものと認められる程度範囲を逸脱するときは、行為全体が違法となる。
したがって、債権3万円なのに、6万円喝取した行為につき、6万円全額について恐喝罪(#刑法249条1項)が成立する。
山口『刑法各論』2版285、286頁、最判昭30・10・14刑集9-11-2173、参照。

■ 横領罪
刑法7/ 各論3/ 72/
金銭流通の動的安全から、民事上金銭の所有と占有は一致するが、内部的所有権保護を目的とする委託物横領罪には妥当しないので、債権取立てを委任されて取り立てた金銭を不法に領得した場合、委託物横領罪(#刑法252条)が成立する。ただ、金銭は特定しないので、両替・一時流用などは該当しない。
山口『刑法各論』2版302頁参照。[法的判断枠組み(判例)。最判昭26・5・25刑集5-6-1186、大判昭8・9・11刑集12-1599等、参照]